2021/06/18
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の期間終了まで僅かに迫りましたが、今回の政府のリスクへの対応は正しかったのでしょうか?
大切なことはリスクに向き合い、正確に分析し、適切な対応策を取ることです。
そこで皆さんは、地震の津波に備えて堤防を建てようという話になったとき、とりあえず今の予算に合わせて10mの堤防を建造しようという提案に賛成されるでしょうか?
実は「専門家」と呼ばれる人達の多くは、この提案には積極的には賛成しないと言われています。何故なら、自分が10mの堤防の建造に賛成した後で、もし11mの津波が来た場合に、責任を追及されては困ると考えるからです。
そこで専門家の方は、どんな津波が来ても決壊しないような堤防を作ろうという提案が来るのを待って何もしないままにしているのですが、堤防の高さが完璧に予想できない限り、そのような堤防を作ることは当然不可能です。
その間に8m位の津波が来て、結果的に「あの時に10mの堤防を建てておけば・・・」ということになっても、専門家は、自分は積極的に反対したのではないですから責任は取りませんし、また自分自身が津波に遭うのではないですから、なんとも無責任な話になってしまいます。
それでは、この例え話の「正解」は何なのでしょうか?
それは、おそらく
「とりあえず10mの堤防を建てる」
「今後順次堤防を高くしていく」
そして、
「それでも堤防より高い津波が来たなら、それは致し方ない」
と考えることです。
これは、『リスクマネジメント』という考え方で、
「堤防を建てる」ということを「リスクの低減」といい、
「それは致し方ない」と考えることを「リスクの受容」と呼んでいます。
そして、もう一つの概念である「リスクの移転」は、保険の世界でカバーできる問題です。
弊社が運営するSonae(備え)チームでは、このような様々なリスクマネジメントに包括的に取り組んでいます。
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